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社会を支える新たな公
2009/12/1

「社会を支える新たな公」

昨年6月の秋葉原通り魔犯,そして今年7月大阪市のパチンコ店放火殺人犯。この2人は同じ事を言っています。

人生に嫌気がさした。人を殺したかった。誰でも良かった

私はホームレス支援等貧困問題と関わっていますが、ホームレス状態が長く、社会との関係性が切れていくと、普通あるはずの世間体とか、肩身が狭いとか、恥ずかしいとか、普通ならあるはずの社会に対する配慮・遠慮がなくなっていきます。社会に不信感を持ち、這い上がれない自分をつくり出した社会に強い怒りを持って社会に責任をとらせようとする。それが「誰でも良かった」につながっていくような気がします。政治家の皆さんは、格差は社会の緊張感、モチベーションの源泉だと言い、対策は機会の平等や再チャレンジの整備で十分だと言う人までいます。企業はグローバル経済と称する好き勝手やりたい放題の自由主義経済の中、城でいうと、働く人の3分の1が本丸の社員、3分の1が内堀の非正規、3分の1が外堀の派遣社員。今回のリーマンショックでも外堀の派遣社員がほぼ壊滅して内堀の非正規が相当量崩れても社員の雇用は守る事が出来る。人事戦略上は成功だったと考えているのが企業。しかし、今回の大量解雇は自己責任では無く、構造的そして戦略的な背景があって、家の無い人、スキルの低い人、言葉の弱い人、賃金が安い人から始まっています。弱い人がなお弱くされ、強い人だけが生き残るシステム。ある程度は仕方が無いとしてもそれが許される範囲かどうかのチェックは機能させる必要があります。そしてもう一つ大切な事は、日本に以前あったはずの社会連帯。貧困ゆえ社会から切り離され、心がすさんでいく人達に新しい人間関係を結び、どんな時でも見捨てない無条件の温かさ、それが市民活動と名を変え、新たな公として安心して幸せ感を持って人生を終える事の出来る私達の町を支えていくのでしょう。
株式会社アバンセコーポレーション 代表取締役会長 林 隆春

VGL情報23号より


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